保険が使える漢方診療・漢方治療 証クリニック 東京吉祥寺・東京千代田区神田(漢方内科・内科・神経内科・漢方消化器内科)

証クリニック 東京 吉祥寺 0422-21-7701
証クリニック 東京 千代田区 御茶ノ水(お茶の水) 神田 03-3292-7701
文字サイズ文字サイズ:小文字サイズ:中文字サイズ:大
サイトマップ
リンク
トップ > こんな症状にこそ漢方を! > がん術前・術後

がん術前・術後に漢方治療

○○がんで手術し、抗癌剤治療も受けました。体力がめっきり落ちて、だるく仕事をする意欲がわきません。漢方で何とかなりますか?

このような場合にこそ、漢方治療はお役にたてると思います。

 がん患者さんの場合、元気がなくなる理由が二つ考えられます。ひとつは精神的負担があること。つまりがんになってしまったことで常に不安があることです。もう一つは身体的負担があること。がんという異物と闘うことで体力を消耗します。さらに、手術を受けることで体力の消耗はいっそう進みます。これに、抗癌剤治療が加わると体力的には非常に厳しい状態に落ち込みます。漢方医学的には、二つとも対応するように処方します。手術前から漢方治療をすることで体力の低下を補い、手術後のはやい回復をめざします。体力が回復するにつれ不安は軽くなってゆきます。そして、気力も回復するようになります。この目的でよく使用される処方が十全大補湯補中益気湯です。

 手術後低下した機能を改善する目的で漢方治療をすることもあります。肺がんで肺を切除すると息切れなど呼吸機能の低下がみられます。この場合、残った肺が替わりに働くように漢方治療で促します。胃がんで胃を切除した場合には、食事が入らない、もたれる、下痢しやすい、食欲がないなどの症状がみられます。低下した消化機能が漢方治療により改善することは古くから知られていました。最近、このことについての研究成果が数多く発表されています。代表的処方として六君子湯大建中湯などがあります。漢方治療ではこの低下した状態を補う治療を補法といいます。西洋医学ではあまり考慮されてこなかった治療戦略で、漢方医学の得意な分野だと考えています。

 さらに、がん患者さんの心配の一つに転移や再発の問題があります。富山大学和漢医薬学総合研究所所長(病態生化学)の済木育夫教授はがんの転移、がん悪性化の阻止・抑制に漢方薬[十全大補湯補中益気湯]が有効だったという研究を数多く発表しておられます。
http://www.inm.u-toyama.ac.jp/section/05_pb.html

 抗癌剤の副作用を軽くするため漢方治療が役に立つこともあります。吐き気、食欲不振、下痢などの消化器症状や全身倦怠感、脱力感などの自覚症状に加えて白血球減少・貧血などを改善する目的で漢方治療が行われています。

 お心当たりの方は是非ご相談ください。