食欲不振には程度があります。軽いものから並べると
となり、2、3はすぐ治療が必要です。
エネルギー不足だけが食欲不振の問題ではないのです。
多くは生活習慣の問題によっておこります。睡眠時間の短縮、就寝時刻の遅れ、夕食をとる時刻が遅くなっていること、食事内容が高タンパク、高脂肪、高カロリーとなっていること、運動不足になっていることなどがあげられます。これらについては後ほど治療の項で詳しくご説明いたします。これらのほか、精神的負担により食欲が低下することがみられます。
ストレスをためないように気分転換やストレス発散を図るよう工夫しましょう。カウンセリングを受けることも有用です。
日常生活の中でまずご自分でできることをしつつ、主治医の先生とよくご相談なさって治療法の選択をしましょう。なんといっても症状の軽減が第一ですが、症状が治まっても悪化しないように、生活習慣の改善をお忘れなく。
このような方に漢方をおすすめします。
食欲不振を西洋医学で改善することは可能です。しかし、服薬を中止すると元に戻ってしまうことが多いのも事実です。漢方では低下した機能を正常に近づけるように導きます。低下している消化管機能を改善し、背景にある自律神経系の不調も正常化するように処方を設計します。精神的負荷が自律神経系の不調を招き、結果として消化機能が低下しているという例を多く見ます。これらを同時に並行して調整することが治療の勘所(キモ)なのです。
食欲不振の程度により変わります。
患者さんの症状が改善し、合併する異常も改善してくると処方もステップアップする必要があります。その時々に合った漢方処方を吟味しますので、決まったものはありませんが、症状が軽くなると治療を続ける動機が薄れてきて、つい間が開いてしまう。そして、再び悪化して受診されるという方もおられます。症状が無くとも、漢方医学的には改善すべき点が複数あるものです。たとえば、「疲れやすい」や「疲れがとれない」といった症状があるなら、これを目標に漢方治療をいたします。できることなら、多少間が開いても治療を続けて受けていただきたいものです。
漢方医は処方を決めるため、患者さんの全身状態を四診(視る、聞く、嗅ぐ、質問する、触れる)により把握し、局所(口腔内・舌と腹部ときに背部)を注意深く観察します。皮膚の状態も観察します。最後に精神状態の診断を加え、総合的に判断して処方決定します。食欲不振だからこの処方などと決められないのです。漢方専門医に相談するメリットはこの点にあります。漢方医学には長年の経験に裏付けられた体系的な理論があり、これを駆使することで漢方処方が活きるのです。食欲不振の漢方治療については漢方診療に経験豊かな漢方専門医にご相談ください。
文責:檜山幸孝
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